介護施設の労務管理

社会保険労務士の秋元です。
最近、介護施設での適正な労務管理のニーズが高まっています。理由は、介護業界というのはとにかく人を必要とします。しかしながら、財政事情の関係から職員に対して十分な待遇を確保できず、離職率が高まってしまっているからです。

こうなってしまう理由の一つに許認可に対するハードルが高いことがあると思われます。介護施設にはハードルの高い許可が必要ですが、経営者の方は設立当初はこちらにエネルギーを投入してしまうため、ヒトのことまでは頭が回らず、行き当たりばったりの人員計画になりがちです。また、公益性が高い事業のため、少しぐらいコンプライアンスに反しても社会に貢献しているから構わないという意識が、労務上の問題を引き起こしてしまうのです。

私が最近経験した難しい仕事で、宿日直勤務の許可申請がありました。いわゆる当直の許可です。この辺りは、特に医療機関等でも誤解されているところで、寝ているだけだからとか、見回りしかやらないからという理由で当直手当を支払って勝手に当直が認められるわけではなく、あくまでも労働基準監督署の許可により一定額の当直手当で当直をさせられるのです。要件も厳しく、なかなか許可が出ないとも言われています。無事に許可は下りましたが、要件がタイトなため人員の異動により、再度許可が必要になってしまうこともあります。しかも、許可には調査があり、いい加減な賃金台帳を作製している事業所ではそこでいろいろな指摘を受けてしまいます。

最近は、サービス付高齢者向住宅など、既存の介護施設の概念とは全く異なる施設も出来つつありますが、これもやはり、賃貸住宅と社会福祉施設の折衷の様なものですので、労務管理に手間取ってしまうわけです。

介護施設を運営されていてトラブルが絶えない方や、これから介護施設を立ち上げたいとお考えの方、介護施設向けの助成金が知りたい方は是非、専門家にご相談される事をお奨めいたします。

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